「糖尿病かもしれない」。そう思って初めて病院のドアを叩く時誰もが「一体何をされるのだろうか」という不安な気持ちになるものです。しかし事前に初診当日の大まかな流れや行われる検査の内容を知っておけばその不安は大きく和らぎます。安心して診察に臨むための心構えと準備について解説します。まず病院に行く前の「準備」です。もし健康診断などで血糖値の異常を指摘されている場合はその「結果用紙」を必ず持参してください。これまでの数値の推移は診断の重要な手がかりとなります。また他の病気で薬を飲んでいる場合は「お薬手帳」も忘れずに持っていきましょう。服装は腕をまくって採血がしやすいようなゆったりとしたものがお勧めです。病院に着いたらまず「問診票」の記入を求められます。ここには現在の症状(喉の渇き、頻尿、体重減少など)や過去の病歴、家族の病歴(特に血縁者に糖尿病の人がいるか)、そして普段の生活習慣(食事、運動、飲酒、喫煙など)について記入します。できるだけ正確に正直に記入することが正しい診断に繋がります。診察室では医師がこの問診票を基にさらに詳しくあなたの状態について質問します。そして診察の後主な「検査」が行われます。基本となるのが「血液検査」と「尿検査」です。血液検査では診断の基準となる「血糖値」と「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」を測定します。HbA1cは過去1〜2ヶ月間の血糖値の平均的な状態を反映する数値で、糖尿病の診断や治療効果の判定に非常に重要です。尿検査では尿の中に糖やタンパク質が漏れ出ていないかを調べます。これは糖尿病やその合併症である腎症の手がかりとなります。これらの検査結果は当日すぐに出る場合もあれば後日改めて聞きに行く場合もあります。初診で大切なのは不安なことや分からないことをそのままにせず医師に遠慮なく質問することです。あなたと医師との良好なコミュニケーションがこれからの治療の第一歩となるのです。
糖尿病の初診!当日の流れと検査内容