糖尿病の治療を始めるにあたり「糖尿病内科」という診療科名を耳にすることがあるかもしれません。あるいは「代謝・内分泌内科」という名前の科もあります。これらは一般的な内科の中でも特に糖尿病やそれに関連する病気を専門的に扱う診療科です。では普通の「内科」とこれらの「糖尿病内科」では何が違うのでしょうか。その最大の特長は「日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医」という糖尿病治療のエキスパートが在籍している可能性が高いことです。専門医は内科医としての基本的な研修を終えた後さらに糖尿病に関する高度な知識と豊富な臨床経験を積み厳しい試験に合格した医師だけが認定される資格です。専門医に診てもらうメリットは数多くあります。まず常に最新の治療法や新しい薬の情報に精通しているため、一人ひとりの患者さんの状態やライフスタイルに合わせた最も効果的でオーダーメイドに近い治療を提供してくれます。また糖尿病治療の要となる食事療法や運動療法についてもより専門的で具体的なアドバイスを受けることができます。さらに糖尿病で最も怖いのが「合併症」です。網膜症、腎症、神経障害といった三大合併症をはじめ心筋梗梗塞や脳梗塞のリスクも高まります。糖尿病専門医はこれらの合併症の早期発見と進行を防ぐための管理にも長けています。眼科や腎臓内科、循環器内科といった他の専門科との連携もスムーズでチームとしてあなたの全身の健康を守ってくれるのです。もちろん全ての糖尿病患者さんが最初から専門医にかかる必要があるわけではありません。初期の段階であればかかりつけの内科医でも十分な治療が可能です。しかし血糖値のコントロールがなかなうまくいかない、インスリン注射が必要になったあるいはすでに合併症の兆候が現れているといった場合には一度糖尿病専門医の診察を受けることを強くお勧めします。
糖尿病治療の専門家!糖尿病内科とは?