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2025年8月
  • 糖尿病になったら眼科へ!失明を防ぐために

    医療

    「糖尿病と診断されたら内科だけでなく必ず眼科も受診してください」。これは糖尿病治療における絶対の鉄則です。なぜ血糖値の病気である糖尿病で目の検査がそれほどまでに重要なのでしょうか。それは糖尿病が失明の原因となりうる恐ろしい目の合併症「糖尿病網膜症」を引き起こすからです。糖尿病網膜症は高血糖の状態が続くことで目の奥にある網膜というカメラのフィルムに相当する部分の細い血管が傷つき、詰まったり出血したりする病気です。この病気の最も怖い点は初期から中期にかけて自覚症状がほとんどないまま静かに進行することです。「視力は変わりないから大丈夫」と思っていても気づかないうちに病状は悪化し、ある日突然急激な視力低下や最悪の場合失明に至ることもあるのです。一度失われた視力を完全に取り戻すことは現代の医療でも非常に困難です。だからこそ症状が出る前の「早期発見」と適切な時期の「早期治療」が何よりも重要となります。糖尿病と診断されたらたとえ目の症状が全くなくてもできるだけ早く一度眼科を受診し「眼底検査」を受ける必要があります。眼底検査は瞳孔を開く目薬をさして目の奥の網膜や血管の状態を直接観察する検査です。この検査によって網膜症のごく初期の変化を捉えることができます。そしてその後も内科の主治医の指示に従い少なくとも年に一度、状態によっては数ヶ月に一度定期的に眼科での検査を受け続けることがあなたの目の健康を守るために絶対に不可欠です。血糖コントロールを良好に保つことはもちろん網膜症の進行を遅らせる上で最も重要です。しかしそれだけでは十分ではありません。内科での血糖管理と眼科での定期的な目のチェック。この二つを車の両輪として継続していくこと。それが糖尿病による失明という最悪の事態を防ぐための唯一にして最善の方法なのです。

  • 家族が糖尿病と診断されたら?支える側の心得

    知識

    ある日突然あなたのたいせつな家族が「糖尿病です」と医師から告げられた。その時支える立場にある私たちはどのように本人と向き合い関わっていけば良いのでしょうか。家族の適切なサポートは糖尿病の治療において薬と同じくらいあるいはそれ以上に重要な役割を果たします。家族としてまず心がけたいのが本人を「責めない」ことです。「自己管理ができていないからだ」「だらしないからだ」といった非難の言葉は、ただでさえ病気の告知でショックを受けている本人の心を深く傷つけ治療への意欲を削いでしまいます。糖尿病は遺伝的な要因も大きく決して本人の性格だけの問題ではありません。まずは「これから一緒に頑張っていこうね」という温かい励ましの言葉をかけてあげてください。具体的なサポートとして最も重要なのが「食事療法への協力」です。糖尿病治療の基本は食事です。栄養バランスの取れた適切なカロリーの食事を毎日続ける必要があります。調理を担当する方は管理栄養士の指導などを参考に塩分や脂肪分を控えた健康的なメニューを工夫してみましょう。家族全員が同じ健康的な食事を楽しむ姿勢を見せることが本人の孤立感を和らげ治療を長続きさせる秘訣です。次に「運動の習慣化」を後押しすることも大切です。「一緒に散歩に行かない?」と誘ってみるなど楽しみながら体を動かすきっかけを作ってあげましょう。また治療には定期的な通院と薬の服用が欠かせません。通院日を忘れないように声をかけたり薬の飲み忘れがないか気遣ったりすることも重要なサポートです。そして時には一緒に診察に同行するのも良いでしょう。医師からの説明を一緒に聞くことで病気への理解が深まりますし家庭での本人の様子を客観的に医師に伝えることもできます。糖尿病の治療は時に食事制限などでストレスが溜まることもあります。そんな時一番の心の支えとなるのはやはり家族の理解と共感です。厳しく管理するのではなく本人の一番の味方として根気強くそして温かく寄り添い続けること。その姿勢こそが長い治療の道のりを共に歩むための何よりの力となるのです。

  • その傷跡もあなただけの美しい物語になる

    生活

    私たちの肌は、生きてきた証を刻むキャンバスのようなものかもしれません。転んでできた膝の傷、料理中にうっかりつけた火傷の跡、そして多くの人が経験する水疱瘡の跡。特に顔に残ったものは、時にコンプレックスとなり、私たちの心を曇らせることがあります。鏡を見るたび、その小さな凹みに視線が吸い寄せられ、ため息をついてしまう。もしこれがなければ、と何度も思ったことがあるかもしれません。しかし、少しだけ視点を変えてみてはどうでしょうか。その傷跡は、本当にただの欠点なのでしょうか。それは、あなたがウイルスという見えない敵と戦い、そして見事に打ち勝った証しです。高熱に耐え、全身の痒みと戦い抜いた、幼い日のあなたの頑張りの記憶そのものです。それは、誰にでもできる経験ではありません。あなただけの、特別な物語が刻まれた印なのです。世界には、様々な美しさの形があります。完璧に滑らかな肌だけが美しいわけではありません。笑った時にできる目尻の皺、長年の努力を物語る手の節、そして困難を乗り越えた証である傷跡。それら全てが、その人の歴史となり、個性となり、他にはない深みのある魅力を作り出します。もちろん、気になる傷跡を医療の力で改善しようと努力することは、素晴らしいことです。それもまた、自分を大切にする一つの形です。でも、もし今、傷跡に悩んでいるのなら、一度だけ、その傷跡を愛おしむような気持ちで眺めてみてください。それはあなたの弱さではなく、あなたがこれまで生きてきた力強さの象徴なのかもしれません。その傷跡も含めて、あなたという人間は唯一無二で、尊く、そして美しい存在なのですから。

  • もし大人が突発性発疹になったらどう過ごすべきか

    生活

    大人が突発性発疹と診断された場合、その治療は基本的に対症療法となります。原因であるウイルスに直接効く特効薬はないため、自身の免疫力でウイルスを克服するのを助けることが治療の主眼となるのです。最も重要なのは、十分な休養と安静です。大人の場合、四十度近い高熱や強い倦怠感、関節痛などを伴うことが多く、体力の消耗が激しくなります。仕事や家事などは休み、とにかく体を横にしてエネルギーの消耗を最小限に抑えることに専念してください。無理をすると回復が遅れるだけでなく、合併症のリスクを高めることにもなりかねません。次に大切なのが水分補給です。高熱によって大量の汗をかくため、脱水症状に陥りやすくなります。水やお茶、経口補水液、スポーツドリンクなどをこまめに摂取し、体内の水分と電解質のバランスを保つよう心がけましょう。食欲がないかもしれませんが、ゼリーやスープ、おかゆなど、喉越しの良いもので少しでも栄養を摂ることが回復を助けます。つらい高熱や頭痛に対しては、医師から処方された解熱鎮痛剤を適切に使用します。ただし、自己判断で市販薬を多用するのは避け、必ず医師の指示に従ってください。発疹については、通常は痒みを伴わないことが多いですが、もし痒みがある場合は、冷たいタオルで冷やすと和らぐことがあります。掻きむしると皮膚を傷つけ、二次的な細菌感染を起こす可能性があるので注意が必要です。周りの人への感染については、突発性発疹のウイルスは唾液などを介して感染しますが、ほとんどの大人は既に抗体を持っているため、過度に心配する必要はありません。しかし、乳幼児や免疫力が低下している人が家族にいる場合は、念のため接触に注意した方が良いでしょう。回復までの期間は個人差がありますが、焦らず、じっくりと体を休めることが一番の治療法なのです。

  • 手足口病になったら仕事は休むべきか

    生活

    自分が、あるいは子供が手足口病にかかってしまった時、多くの社会人や保護者が頭を悩ませるのが「仕事や学校を休むべきか、そしていつまで休むべきか」という問題です。手足口病は、インフルエンザのように学校保健安全法で出席停止期間が明確に定められている感染症ではありません。法律上の扱いは「その他の感染症」に分類され、登園や登校の基準は「発熱や口腔内の水疱の影響がなく、普段の食事がとれるなど全身状態が安定していれば可能」とされています。しかし、これはあくまで最低限の基準であり、実際の対応は個々の状況や所属する組織の規定によって大きく異なります。まず、大人が発症した場合を考えてみましょう。前述の通り、大人の手足口病は高熱や激しい痛みを伴い、そもそも出勤できるような状態ではないことがほとんどです。このような場合は、当然ながら医師の診断書をもらい、療養に専念すべきです。問題は、症状が軽快してきた回復期です。法律上の出勤停止義務はないため、体力が回復すれば出勤することは可能です。しかし、手足口病は感染力が強く、特に飲食物を扱う職場や、医療、介護、保育といった人と密接に関わる職場では、自分が感染源となるリスクを考慮し、上司や産業医と相談の上、慎重に復帰時期を判断する必要があります。会社の就業規則に感染症に関する規定がある場合は、それに従うのが原則です。一方、子供が発症し、親が看病のために仕事を休む場合も同様の課題に直面します。子供の登園基準を満たしても、病み上がりの子供をすぐに集団生活に戻すことに不安を感じる保護者は多いでしょう。また、回復後も便からのウイルス排出は続くため、園の方針によっては、しばらく家庭での保育を推奨されることもあります。手足口病の社会復帰のタイミングに絶対的な正解はありません。法的な基準を理解しつつも、最終的には本人の体調、職場の環境、そして周囲への感染リスクを総合的に考慮し、良識ある判断を下すことが求められるのです。

  • 糖尿病治療の専門家!糖尿病内科とは?

    医療

    糖尿病の治療を始めるにあたり「糖尿病内科」という診療科名を耳にすることがあるかもしれません。あるいは「代謝・内分泌内科」という名前の科もあります。これらは一般的な内科の中でも特に糖尿病やそれに関連する病気を専門的に扱う診療科です。では普通の「内科」とこれらの「糖尿病内科」では何が違うのでしょうか。その最大の特長は「日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医」という糖尿病治療のエキスパートが在籍している可能性が高いことです。専門医は内科医としての基本的な研修を終えた後さらに糖尿病に関する高度な知識と豊富な臨床経験を積み厳しい試験に合格した医師だけが認定される資格です。専門医に診てもらうメリットは数多くあります。まず常に最新の治療法や新しい薬の情報に精通しているため、一人ひとりの患者さんの状態やライフスタイルに合わせた最も効果的でオーダーメイドに近い治療を提供してくれます。また糖尿病治療の要となる食事療法や運動療法についてもより専門的で具体的なアドバイスを受けることができます。さらに糖尿病で最も怖いのが「合併症」です。網膜症、腎症、神経障害といった三大合併症をはじめ心筋梗梗塞や脳梗塞のリスクも高まります。糖尿病専門医はこれらの合併症の早期発見と進行を防ぐための管理にも長けています。眼科や腎臓内科、循環器内科といった他の専門科との連携もスムーズでチームとしてあなたの全身の健康を守ってくれるのです。もちろん全ての糖尿病患者さんが最初から専門医にかかる必要があるわけではありません。初期の段階であればかかりつけの内科医でも十分な治療が可能です。しかし血糖値のコントロールがなかなうまくいかない、インスリン注射が必要になったあるいはすでに合併症の兆候が現れているといった場合には一度糖尿病専門医の診察を受けることを強くお勧めします。

  • 大人のりんご病は関節痛が主役だった

    医療

    りんご病、正式には伝染性紅斑と呼ばれるこの病気は、多くの人が子供特有の感染症というイメージを持っていることでしょう。その名の通り、両頬がリンゴのように赤くなる特徴的な症状は、一度は耳にしたことがあるかもしれません。しかし、この病気の原因であるヒトパルボウイルスB19に、免疫を持たない大人が感染した場合、その症状は子供のそれとは全く異なる、非常に辛いものになることを知っておく必要があります。大人がりんご病にかかった場合、子供のような典型的な頬の赤みは現れないか、現れたとしても非常に軽微であることがほとんどです。その代わりに、主役となって本人を苦しめるのが、激烈な関節痛です。ある日突然、インフルエンザにかかった時のような高熱や倦怠感と共に、あるいはそれらの前駆症状なしに、手首や足首、膝、そして特に手の指の関節に耐えがたい痛みが出現します。朝、目が覚めた時には手がこわばって握ることができず、ペットボトルの蓋を開けるといった日常の些細な動作さえ困難になります。痛みのあまり歩行が困難になったり、夜も眠れなかったりするケースも少なくありません。この症状は、関節リウマチと非常によく似ているため、多くの人が整形外科やリウマチ科を受診します。しかし、血液検査をしてもリウマチ因子は陰性で、原因が特定できないまま痛み止めだけを処方され、不安な日々を過ごすことが非常に多いのです。その後、数日が経過して、腕や太ももにレース編み模様のような淡い発疹が現れて、ようやく医師がりんご病の可能性に気づく、というパターンが典型的です。子供の軽い病気という先入観が、大人のりんご病の診断を遅らせる一因となっています。原因不明の関節痛に悩まされたら、それは単なる使い痛みや年のせいではなく、ウイルス感染、特にりんご病の可能性もあるのだということを、頭の片隅に置いておくことが大切です。

  • 足の痺れや歯周病も!糖尿病と全身の関係

    医療

    糖尿病は単に「血糖値が高くなる病気」ではありません。それは高血糖によって全身の血管、特に細い血管がダメージを受け体のありとあらゆる場所に深刻な合併症を引き起こす「全身の病気」なのです。そのため糖尿病の治療は内科だけでなく様々な診療科との連携が不可欠となります。まず内科、眼科と並んで重要なのが「皮膚科」や「フットケア外来」です。糖尿病の三大合併症の一つに「神経障害」があります。これは手足の末梢神経が障害されるもので特に足先に「しびれ」や「痛み」「感覚が鈍くなる」といった症状が現れます。感覚が鈍くなると靴ずれや小さな傷、やけどに気づきにくくなります。そして糖尿病の人は免疫力が低下し血流も悪くなっているため、その小さな傷から細菌が侵入し感染症を起こし最悪の場合足が壊疽(えそ)を起こして切断に至ることもあります。これを「糖尿病足病変」と呼びます。皮膚科やフットケア外来ではこの足病変を防ぐため定期的な足の観察や正しい爪の切り方、靴選びといった専門的なフットケアの指導を行います。次に見過ごされがちながら非常に重要なのが「歯科」との連携です。実は「歯周病」は糖尿病の「第6の合併症」とも呼ばれるほど深い関係があります。糖尿病の人は歯周病になりやすくそして重症化しやすいことが分かっています。さらに歯周病菌が出す毒素がインスリンの働きを悪くさせ血糖値を上昇させることも明らかになっています。つまり「糖尿病が歯周病を悪化させ歯周病が糖尿病を悪化させる」という恐ろしい負のスパイラルが存在するのです。定期的に歯科を受診し歯周病の治療と専門的な口腔ケアを受けることは血糖コントロールを良好に保つ上でも非常に重要です。このほか腎臓の機能が悪化すれば「腎臓内科」、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まれば「循環器内科」との連携も必要となります。

  • 軽く考えないで、大人の突発性発疹と合併症のリスク

    医療

    突発性発疹は乳幼児がかかる比較的安全な病気という認識が一般的ですが、これが大人に発症した場合は、その限りではありません。大人の突発性発疹は、症状が重症化しやすいだけでなく、稀に深刻な合併症を引き起こすリスクをはらんでいることを知っておく必要があります。最も注意すべき合併症の一つが「脳炎・脳症」です。ウイルスが中枢神経にまで影響を及ぼし、意識障害やけいれん、麻痺といった重篤な神経症状を引き起こすことがあります。発生頻度は非常に低いものの、一度発症すると命に関わったり、後遺症が残ったりする可能性もあるため、高熱に加えて激しい頭痛が続く、ろれつが回らない、意識が朦朧とするといった症状が見られた場合は、一刻も早く救急医療機関を受診しなければなりません。また、大人の突発性発疹では「肝機能障害」を合併するケースが子供に比べて多く報告されています。血液検査で肝臓の酵素であるASTやALTの数値が著しく上昇し、強い倦怠感や吐き気、食欲不振といった症状が悪化します。多くは一過性で回復しますが、重症化すると劇症肝炎に至る可能性もゼロではありません。このほかにも、血小板の数が減少して出血しやすくなる「血小板減少性紫斑病」や、心臓の筋肉に炎症が起こる「心筋炎」なども、極めて稀な合併症として挙げられます。これらの合併症は、体の免疫力が著しく低下している状態で発症しやすいと考えられています。たかが高熱、たかが発疹と安易に自己判断し、無理を続けることは非常に危険です。大人が原因不明の高熱や体調不良に見舞われた際には、こうした重篤な合併症のリスクも念頭に置き、軽視することなく早期に医療機関で適切な診断と治療を受けることが、自らの身を守る上で最も重要なことなのです。

  • またものもらい?繰り返す原因と生活習慣の見直し

    生活

    まぶたが腫れて痛む、あの不快なものもらい。一度治ったと思っても、またすぐに同じような場所にできてしまうと、本当に憂鬱な気分になりますよね。なぜ、ものもらいは何度も繰り返してしまうのでしょうか。その原因は、私たちの日常生活の中に隠されていることが少なくありません。ものもらいの多くは、皮膚や鼻の中にいる常在菌であるブドウ球菌などが、まぶたの皮脂腺や汗腺に感染することで起こります。通常であれば体の免疫機能によって抑えられていますが、何らかの理由で免疫力が低下すると、細菌が繁殖して炎症を引き起こしてしまうのです。特に、無意識のうちに目をこする癖がある人は要注意です。手には目に見えない雑菌が数多く付着しており、その手で目を触ることは、自ら細菌をまぶたに運び込んでいるのと同じことになります。また、女性の場合はアイメイクが原因となることもあります。マスカラやアイライナー、アイシャドウなどがきちんと落としきれていないと、毛穴やマイボーム腺という油分を分泌する腺を詰まらせ、細菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。コンタクトレンズの不衛生な管理も、直接的な原因となり得ます。こうした目の周りの衛生状態に加え、体全体のコンディションも大きく影響します。睡眠不足や過労、精神的なストレス、栄養バランスの偏った食事などは、例外なく免疫力の低下を招きます。つまり、ものもらいが繰り返すというのは、目だけの問題ではなく、体全体が発している警告サインなのかもしれません。根本的な解決を目指すなら、目の周りを清潔に保つことと同時に、ご自身の生活習慣全体を一度じっくりと見直してみることが、再発を防ぐための最も確実な一歩となるのです。