喘息の患者さんにとって最も恐ろしいのは、夜間や外出先で突然襲ってくる激しい発作です。呼吸をするたびに喉が鳴り、苦しくて横になることもできないような緊急時、喘息は何科に行けばいいのか、どこに助けを求めるべきかという知識は、まさに命綱となります。まず、発作が起きた際の第一の選択肢は、常に自分がかかっている「主治医」です。かかりつけの呼吸器内科であれば、あなたの普段の呼吸状態や使用している薬を把握しているため、電話で指示を仰いだり、緊急の処置をスムーズに受けることができたりします。しかし、発作は主治医が不在の夜間や休日に起こることが少なくありません。その場合、地域の二次救急病院や休日急患診療所を訪ねることになります。受付では必ず「喘息の発作であること」を明確に伝えましょう。多くの救急現場では内科全般の当番医が対応しますが、喘息の既往があることを告げれば、優先的に吸入や点滴などの処置を受けられます。もし、息が十分にできない、会話が途切れる、爪や唇が紫色になっている(チアノーゼ)、といった重篤な兆候が見られる場合は、診療科を選ぶ余裕はありません。迷わず「救急車」を呼ぶべきです。救急隊員は喘息の重症度を判断し、適切な呼吸管理が行える高度な医療機関へと搬送してくれます。一方で、発作が治まった後の対応も非常に重要です。救急外来での処置はあくまで応急的なものであり、根本的な炎症が消えたわけではありません。発作を起こした翌日には、必ずかかりつけの呼吸器内科を受診し、なぜ発作が起きたのか、今の管理計画で十分なのかを再検討してもらう必要があります。専門医による適切な予防治療が行われていれば、救急車が必要になるような事態は劇的に減らすことができます。喘息は何科に行けばいいのかという知識を、平時の健康管理だけでなく、緊急時の危機管理としても役立てること。それが、喘息という病気と共に安全に、そして自由に生きていくための最も賢明な備えなのです。
喘息の発作が起きた時に頼るべき医療機関の優先順位