四十代の男性、建設現場で働くAさんの事例は、肋間神経痛において病院へ行くべきかという判断を誤った際のリスクを如実に示しています。ある朝、Aさんは右脇腹に鋭い痛みを感じましたが、前日の作業で重いものを持ったせいだろうと思い、市販の湿布を貼って様子を見ることにしました。数日が経過し、痛みは引くどころか、服が擦れるだけで飛び上がるほどの激痛に変わりました。それでも彼は「たかが神経痛で病院へ行くのは大げさだ」と考え、さらに一週間を我慢して過ごしました。ようやく重い腰を上げて受診したとき、彼の脇腹には小さなかさぶたが点在していました。診断は、帯状疱疹による肋間神経痛でした。しかし、受診が遅れたためにウイルスはすでに神経を深く傷つけており、発疹が消えた後も「帯状疱疹後神経痛」として、一年以上にわたって刺すような痛みが残ることになってしまったのです。もし、最初の数日のうちに病院へ行っていれば、これほど長く苦しむことはなかったでしょう。この事例研究から得られる教訓は、痛みの原因を自分勝手に決めつけないことの重要性です。適切な医療機関を選ぶための指針として、まずは整形外科を訪ねるのが一般的ですが、Aさんのように皮膚の違和感がある場合は皮膚科、胸の奥が苦しい場合は内科、という具合に、症状の現れ方によって柔軟に選択する必要があります。最近では、総合診療科を設置している病院も増えており、どこに行けばいいか分からない場合の最初の窓口として非常に機能しています。また、痛みが長引き、精神的にも追い詰められている場合は、痛みの専門家である「ペインクリニック」を標榜する麻酔科を選択するのも一つの手です。彼らは神経の伝達をブロックする高度な技術を持っており、慢性化した痛みに対しても独自の視点からアプローチしてくれます。病院へ行くべきか迷う時間は、適切な治療を受けられる機会を損失している時間でもあります。Aさんのような後悔をしないためにも、痛みが三日以上続く、あるいは日に日に増していると感じたら、それは迷いを捨てて専門機関の診断を仰ぐべき最終ラインであると認識してください。
放置すると怖い脇腹の痛みと適切な医療機関を選ぶための事例研究