二人以上の子供がいる家庭にとって、一人が感染症にかかった時の最大の懸念事項は、他の兄弟への二次感染です。突発性発疹もその例外ではありません。ある家庭の事例では、一歳半の弟が突発性発疹を発症した際、三歳の兄にうつるのではないかと両親が非常に神経を尖らせていました。兄は一歳の頃にすでに突発性発疹を経験していましたが、原因ウイルスが二種類あることを知った母親は、別の型のウイルスだったらまたうつるかもしれないと考え、できる限りの隔離を試みました。しかし、狭い室内で活発に動き回る子供たちを完全に引き離すのは至難の業です。結局、弟が使ったおもちゃを兄が触り、兄が弟の近くで寝転ぶといった接触を止めることはできませんでした。この事例で興味深いのは、結果として兄には何の症状も現れなかったという点です。これは、上の子がすでに両方の型に対して免疫を持っていたか、あるいは片方の免疫がもう一方に対してもある程度の防御力を発揮したためと考えられます。突発性発疹が兄弟間でうつるかどうかは、上の子の既往歴に大きく依存します。もし上の子がまだ未感染であれば、高い確率でうつることを覚悟しなければなりません。潜伏期間が長いため、弟の症状が落ち着いた頃に、今度は兄が発熱するという時間差攻撃のような展開になることも珍しくありません。家庭内での対応として有効なのは、やはり共通して触れる場所の消毒と、タオルの完全な個別化です。また、親が媒介者にならないよう、下の子の鼻水を拭いた後などは必ず石鹸で手を洗うことが重要です。ただ、突発性発疹は空気感染するような恐ろしい病気ではなく、重症化することも稀なため、家の中を厳格な隔離病棟のようにする必要はありません。むしろ、下の子が不機嫌で手がかかる時期に、上の子が寂しい思いをしないよう心のケアを優先する方が、家庭全体の平穏には役立つかもしれません。もし兄弟でうつし合ってしまったとしても、それは兄弟仲良く過ごしている証拠であり、二人とも一生ものの免疫を手に入れるためのステップだと前向きに捉えることも大切です。兄弟がいるからこその苦労はありますが、正しい知識を持って冷静に対応すれば、突発性発疹は決して恐れるに足りない、子供の成長の記録の一ページとなるはずです。