背中の痛みやむくみといった症状が現れたとき、私たちはまず何かの病気ではないかと疑います。特に、背骨の脇にある腰の少し上のあたりが重だるかったり、ズキズキと痛んだりする場合、多くの人が「腎臓が悪いのではないか」と考えます。では、このような具体的な症状があるとき、一体何科を訪ねるのが正解なのでしょうか。その答えは、痛みの性質と他の症状の組み合わせによって異なります。まず、背中の痛みと共に「発熱」がある場合、それは腎盂腎炎などの感染症が疑われます。細菌が尿路を遡って腎臓に感染し、炎症を起こしている状態です。この場合は、一刻も早く抗生物質による治療が必要となるため、内科、あるいは腎臓内科、泌尿器科のいずれか急いで受診できる科を選んでください。高熱を伴う背中の痛みは、放置すると全身に菌が回る敗血症という命に関わる状態になりかねないため、緊急性が高いからです。一方で、熱はないけれど、のたうち回るような「激痛」が背中から下腹部にかけて走る場合は、尿管結石の可能性が濃厚です。石が尿の通り道を塞ぎ、腎臓がパンパンに腫れることで起こる痛みです。このケースでは、石の場所を確認し、処置を行う必要があるため、泌尿器科が専門となります。次に、痛みではなく「むくみ」が主症状である場合です。足のすねを指で押して跡が戻らないような浮腫があるときは、腎臓が余分な水分を排出できていない、あるいは血管内のたんぱく質が不足して水分が染み出している可能性があります。これは腎炎やネフローゼ症候群といった内科的な病気が疑われるため、腎臓内科が第一の選択肢となります。背中の痛みとむくみが両方あるという場合も、まずは内科的な評価から入るのがスムーズです。このように、症状から診療科を推測することはできますが、自分一人で決めるのが不安なのも当然です。そのようなときに便利なのが「総合受付」のある中核病院や、地域のクリニックです。自分の症状をありのままに伝えれば、受付や看護師が適切な診療科へと振り分けてくれます。大切なのは、自分一人で原因を特定しようとせず、プロの判断に任せることです。背中の痛みやむくみは、腎臓からの貴重な警告メッセージです。そのメッセージを無視せず、適切な診療科に届けること。それが、苦痛を取り除き、腎臓というかけがえのない宝物を守るための最も賢明な振る舞いなのです。
背中の痛みやむくみがある時に腎臓を診てくれる診療科